なぜ大人はゴルフで苦労するの?子供が「自然に上手くなる」本当の理由

ゴルフ練習場で、小さな子供が大人顔負けのすごいショットを打っているのを見たことがありますか? 大人が汗だくで一生懸命振っても飛ばないのに、子供は力を入れていないように見えるのに、ボールが遠くへ飛んでいく。

「あの子は才能があるんだ」と思うかもしれませんが、実は少し違います。 「大人は『力が強い』からこそ、ゴルフが難しくなってしまう」 という、少し不思議な理由があるのです。

今日は、なぜ子供はすぐに上手くなれて、大人は苦労するのか。その理由を「体の仕組み」と「脳の仕組み」からわかりやすく解説します。


目次

子供は「力が弱い」から、体全体を使うしかない

子供にとって、ゴルフクラブはとても重たくて長い道具です。 腕力だけで持ち上げて、思い通りに振るなんて、子供の筋力では絶対にできません。

では、どうやってボールを飛ばすのでしょうか? 子供たちは誰に教わらなくても、自然とこう考えます(体が勝手にそう動きます)。

  • 「腕だけで振るのは無理だ!」
  • 「地面を足で踏ん張って、その勢いを使おう!」
  • 「体をグルンと回して、その勢いでクラブを投げ出そう!」

これは「重たいゴミ袋を投げるとき」と同じです。腕力だけで投げるのではなく、足と腰を使って「せーの!」と全身で投げますよね? 子供は力が弱いので、この「全身を使う動き(効率の良い動き)」をしないと、ボールがそもそも飛ばないのです。だから、自然ときれいなスイングが身につきます。


大人は「力が強い」から腕力だけでなんとかなる

一方で、大人からゴルフを始めた人はどうでしょうか? 大人には、重い荷物を軽々と持てる「腕力」があります。

ボールを打とうとしたとき、大人の脳はこう判断します。 「全身を使うなんて面倒くさい。腕力だけでクラブを振れば、ボールに届くし簡単だ!」

これが、大人がゴルフで苦労する最大の原因「力のワナ」です。 大人は力があるせいで、「腕力で振ること」でもボールに当たってしまいます。でも、腕力には限界があるので、すぐにボールは曲がるし、遠くへ飛びません。

  • 子供: 力がない → 全身を使わざるを得ない → プロみたいなスイングになる
  • 大人: 力がある → 腕力だけで振ってしまう → 変なクセがついてしまう

「力があること」が、ゴルフでは逆に邪魔をしてしまうのです。


大人の脳には「古い道路」ができている

もう一つ、大人にとって難しい理由があります。それは脳の「クセ」です。

大人は何十年も生きてきて、「ドアを開ける」「箸を持つ」「字を書く」など、手先を器用に使うことに慣れすぎています。脳の中には、手先を使うための「立派な高速道路」がすでに完成しています。

ゴルフを習うとき、コーチに「体を使って!」と言われても、脳はこう思います。 「新しい道(全身運動)を作るのは大変だなあ。いつもの高速道路(腕力)を使ったほうが楽じゃない?」

とっさの時に、脳は勝手に使い慣れた「腕力の高速道路」を使ってしまいます。 今まで何十年も「手を挙げる」という動作を腕力に頼ってやってきた人に、「背中の意識で手を挙げて」と言っても、脳がその命令を理解できないのです。

これが、頭では分かっていても体が言うことを聞かない理由です。


どうすれば大人も上手くなれるの?

では、大人はもう手遅れなのでしょうか? そんなことはありません。 大人が子供のようなスイングを手に入れるには、「あえて子供と同じ状況を作る」ことが近道です。

解決策:「不自由」になれば、体は勝手に動く

言葉で「体を回そう」と考えるのではなく、道具や環境を工夫します。

  • めちゃくちゃ重いものを振る: 腕力では絶対に振れない、すぐに疲れる重い練習器具を振ります。そうすると、大人の体も「参った!腕力だけじゃ無理だ、足を使おう!」と観念して、全身を使い始めます。
  • 目をつぶって振る: 目からの情報に頼りすぎている脳を休ませて、「体の感覚」に集中させます。

大人の「器用さ」や「力」を封印して、あえて不自由にすることで、眠っていた「全身を使う能力」を目覚めさせることができます。


ミスは「失敗」じゃない。「挑戦している証」です

最後に、一番大切なことを伝えます。 大人は練習でミスショットをすると、「あぁ、ダメだ」「下手くそだ」とすぐにガッカリしてしまいます。

でも、脳の仕組みから見ると、「ミス=脳が新しいことを学んでいるサイン」なんです。 今までの悪いクセを直そうとしている時、脳は混乱します。その混乱がミスショットとして現れます。つまり、ミスが出ているということは、あなたの脳が古い自分を変えようと「工事中」だということです。

失敗は、あなたが挑戦している証

ミスを許してあげないと、脳はストレスを感じて、学習をストップしてしまいます。「ミスしてもいいんだ、むしろ変わろうとしているんだ」と思うことで、脳は安心して新しい動きを覚えていきます。


まとめ

  • 子供は「力が弱い」から、全身を使って上手に打てる。
  • 大人は「力が強い」から、腕力だけで打って失敗する。
  • 上手くなるには、力任せに打つのではなく、あえて「重いものを振る」などして、体に「全身の使い方」を思い出させること。

大人の「強さ」をちょっと横に置いて、子供のような「素直な体」を目指してみましょう。それが上達への一番の近道です。

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